＜TOP写真の説明 2022.04.09.撮影＞
手前：「ホワイトベリー」
奥：先行して「大型ロックウールブロック」で栽培しているイチゴ
今回は、一個何百円もする高級品種
『ホワイトベリ-』
の水耕栽培、というより正確には
『大型ロックウールブロックによる水耕栽培』
に挑戦することにしました。
（この写真の手前に、鎮座しているピンク色の巨体のイチゴです！）
ス－パ－で緩衝材こみで、数百円！で一個買いした、超高級品です！
（背後は、今『スマート水耕栽培（大型ロックウールブロックによる栽培のこと）』中のイチゴ）
2020.01.21 撮影 もう一息！
（下の挿入写真：
2022.05.21 撮影 定規（写真は11mmの大きさで四角くカットしています）の上に乗せた、いちごの芽。
双葉一枚の大きさは、何と1～2ｍｍ
つまり、TOPの写真で紹介した高級いちご『ホワイトベリ-』が発芽したものです！）
食用に売られているスーパーで購入した『イチゴ』種から、かつ水耕栽培での育成に成功しました。
【スーパー企画】とは？（ページタイトル）
→「スーパーで買って種から育てる！」
と言うオリジナル造語です。
『イチゴ』以外にも『パプリカ』『スイカ』『メロン』など、当サイトでは栽培に成功しています。
なので、このページは、これら連載企画の一つとなっています。
何故「食用」のたねから？
– すいかやパプリカなど食用の種から、しかも水耕栽培のみで育てる意味 –
家庭菜園（ベランダ菜園など）でイチゴを栽培しようとすると、
苗木として園芸店で数百円程度で売られているものを買ってきて育てることになります。
しかし、イチゴの種から栽培できれば、
「食べたついでなので一円もかけずにに育てる」
ことができます。
栽培用イチゴの種、販売は少ない？
特に「いちご」の場合、苗木での販売が一般で、栽培用のイチゴの種は、あまり出回っていないようです。
（まぁ、種から簡単に栽培できたら園芸屋さん全然もうからないからかもしれません）
ちなみに、フツーに、この苗木を買ってきて土を落として
『水耕栽培化』
しても、まず成功しません（しかも泥だらけになって格闘するという結構、大変な作業です。
私は過去、コレで何回も失敗しています。
成功した試しはありません）。
理由は案外簡単で
「育った環境が『土』から『水耕』への環境の激変に『イチゴの苗』がついていけない」
からです。
水耕栽培を紹介するサイトによっては、この『苗木水耕栽培化』を奨励しているところもあるようです。
ちょっと胡散臭い気もします・・・。
とにかく『水耕栽培』では実生で育てた方がよいため、苗木栽培より、ずっとハードルが上がってしまうということは事実です。
『水耕栽培』でイチゴを育てる
最近は、栽培のプロ、農家でも
『水耕栽培』
を利用するケースが増えています。
なぜでしょう？
当然その理由の一つは
「甘くて美味しい」
いちごを育てることができるからでしょう。
2022.05.15 撮影 『ホワイトベリー』発芽（葉っぱの大きさ約1,5mm）
いちごは種から育てる！
結論として
「苗木の水耕栽培化が無理なら種から育ててしまおう！」
という訳です。
さて、この【スーパー企画】、実は前回の『スイカ』に次いで第二弾となります。
（ちなみに『パプリカ』もプロジェクト進行中です・・・。
そのお話は次回以降で紹介いたします…乞うご期待！）
今回もTOPの写真にあるように成功に漕ぎつけることが出来たので当サイトで
『具体的な作り方』
についてご紹介します！
[ 2022.7.20.追記 ]
【2022年度対応：スマート水耕栽培】イチゴの栽培『タネ』はスーパーで仕入れて『種』から育てよう！
2021年秋から『スマート水耕栽培(大型ロックウールブロックによる栽培)』と言う形で新プロジェクトを始動！しました。
ここでは本サイトで紹介している『水耕栽培[2020スタイル]』をより発展させ、『ザル』や『ゼオライト』さえ使わない、より
『シンプルかつ簡単に栽培する方法』
（＝『スマート水耕栽培[2022スタイル]』）を紹介しています。
さらに「いちご」では特に難しい
「発芽方法」
について詳細な最新式考案の『手順、方法』を解説しています。
【2022年度版】超簡単！百均グッズだけで出来る！『イチゴ』の『発芽方法』とは？
1.用意するもの／場所
1.1.場所
この時期（12-2月の真冬）に『イチゴ』を発芽・育成するのに最も大切なのは場所、つまり
『日当たりがよく気温も高い温室のような環境』
です。でもその為に、わざわざ温室を作るのは無理（私の場合もそうです！）という方、
マンションの部屋の中で『日当たりのいい場所』など、それに近い環境がつくれれば、栽培は可能です！
1.2 用意するもの
（百均セリアで購入可能なもの）
・タッパ風容器(90ml)
・ザルボウルスリム(700ml)
・貝殻（インテリア用）
・紙やすり
1.3 用意するもの
（ホームセンター等
で購入可能なもの）
・ロックウールブロック
(サイズ：3x3X3)
・ハイポネックス(配合：6.5-6-19)
・ハイフレッシュ
・ゼオライト
（ベストサンド－苔を抑え水草に安心）
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1.3については、なかなか揃えにくいものもあるかと思います。特に
・ハイポネックスのカリが多い配合(6.5-6-19)と
・特殊なゼオライト（ベストサンド）
・芽出し用に使う3x3x3cm角の『ロックウールブロック』
については、この製品が必須です。
例えばこれ以外の配合のハイポネックスは水耕栽培に向きません。
自分も研究用に色々な配合の『ハイポネックス』試しましたが、うまくいきませんでした。
またゼオライトもここに挙げているもの（ベストサンド水草にも使える）が必須です。
これは園芸用のものではなく熱帯魚用ですが、『苔』の発生を防ぎ、かつ水草（=植物）も育てられるという超スグレものです。
今回、水耕栽培で苔を抑えるために採用してみました。結果、驚くべき効果があるが弊害がないことを確認できました！
（結果には個人差がありえます。絶対的なものではないです）
特に苔が大量発生する夏場に威力を発揮することも分かりました。
ちなみに一般の熱帯魚用のゼオライトだと『苔』とり効果は高いのですが養分（ハイポネのこと）も吸収してしまい、やはり上手く育ちません。
逆に普通の園芸用ゼオライトだと苔を取る効果は全くありません。
＜実生いちご＞TOPの写真とは別の株
2.芽出しまで
2.1.種を乾燥
まず『イチゴ』でタネに色の付いているもの（熟している種）が乗っている部分を見極めます。
その部分の種が残るよう薄く削ぎタッパーの中に並べて乾燥させます。
（2-3日から一週間位置く）
2.2.種摘出
数日乾燥させ完全に乾いたら『紙やすり』で種の表面にわざと傷をつけるようにして果肉から外します。
（『紙やすり』をタッパー内に置き、その上に『いちご』を置きヤスリをかけると種が飛散らずタッパー内に残るのでいいかもしれません）
2.3.水やり
半分に切ったロックウールブロックに種を乗せ、水やり。ここでは必ず水を与えてください。
水耕用の溶液を与えるとロックウールブロックの栄養分でカビたり腐ったりします。
結果、抵抗力が極端にない新芽は枯死してしまいます。
2.4.発芽
『イチゴ』は好光性（発芽時、光を好む性質がある）なので気温があり日当たりのいいところに置いて、ひたすら芽が出るのを待ちましょう。
早くて一週間半、遅いと2か月位かかることもあります。乾燥させないよう注意し、気長に待ちましょう。うまくイケば発芽します。
ポイントは
・紙やすりを使う
→薄皮を剥がすイメージ
・果肉は徹底的に取り除く
→種の表面を拭き取るイメージ
・日当たりと気温に気をつかう
→イチゴ発芽条件のひとつ
です。
※【スーパー】『イチゴ』の場合この『発芽フェーズ』さえクリアできれば、もう『ゴール』が見えてきます！頑張りましょう！
左下（鉢上げ前：わかりにくいですがこの様に貝をロックウールブロックの下敷きにしてください。発根が促進されます！）
右下（鉢上げ後：貝殻ごとザルに移しだいぶアオコがでてきたのでこの鉢にはゼオライトを入れました）
3.鉢上げ
芽が出て、さらに本葉がでてきたら鉢上げです！白菜やダイコンなど冬物野菜等、根が細い植物は、ロックウールブロックから外へ根を出したがりません。
なので水耕栽培にすると、なかなか成長せず枯れてしまう・・・という傾向があるようです。そこでロックウールブロックの下に貝殻を敷いてあげると根が絡みやすくなり発根が促進されます
（これも当方オリジナルアイディアです。長ザルを使うこと、特殊なゼオライトを使うことと併せて
『榊式2020年モデル』
と名付けました）
写真左下など参照。さらにアオコが発生します。そこで専用のゼオライトを入れると中和できます。
3.2.水耕用溶液投入
本葉がでてきたら、かなり抵抗力もついているので水耕用の溶液に切り替えます。溶液はハイポネックス1000倍、ハイフレッシュ2000倍の希釈がお勧めです。
かつてはハイフレッシュも1000倍で投入していましたが、2000倍でも十分効果があるようです。
ちなみに水耕栽培で根が傷つきやすく、それが原因で枯死してしまうことが結構あります。ハイフレッシュは、その治療をしてくれるという訳です。
溶液の量は多めに入れる分には問題ありません。ただし切らせてしまうと、すぐ枯れてしまいます。水耕栽培の最も大切なポイントです。
あとは直射日光が毎日数時間当たる場所をキープ（冬至を境に日当たりのいい場所はどんどん減っていきます！）できれば、とても甘くて
『おいしいイチゴ』
が食べられます！
まとめ
いかがでしたか？水耕栽培で育てたいけど肝心の『種』が売っていないといった苦肉の策として思い付いたのがこの
『スーパー企画』
です。いまのところピーマンの親戚である
『パプリカ』
でも成功しました!微妙に違ったコツというかポイントがあります。それも含め近日公開予定です！
お楽しみに!
参考サイト・リンク集
いちご栽培で失敗した人に伝えたい栽培方法5つのコツ！
https://www.tokimekiblog.com/?p=1325
あまい『いちご』や大きな『いちご』を育てるヒントが満載されています
プロが教えるイチゴの育て方 甘くする栽培方法の工夫とは？
https://agri.mynavi.jp/2019_01_11_54914/
イチゴ栽培農家が実践している方法を多数紹介しています
栽培しているいちごが甘くないのはなぜ？甘くする秘密の方法とは
https://kateisaien01.com/ichigo-amakusuru-173
『いちごを甘くする５つの方法』が紹介されています
甘い苺（イチゴ）を栽培しよう！苺（イチゴ）の肥料の時期・やり方・追肥は？おすすめの肥料も併せてご紹介
https://garche.jp/cultivation/fkzwl/
甘い苺（イチゴ）を育てるために必要な『肥料』について詳細な情報があります
サカタのタネ[初心者向け！イチゴの栽培方法・育て方のコツ]
https://sakata-tsushin.com/yomimono/tokushu/20170713_006427.html
苗の育て方を中心に丁寧な解説があります
LOVERGREEN[いちご(イチゴ・苺)の育て方・栽培]
https://lovegreen.net/library/vegetables/p96408/
NHK趣味の園芸 そだレポ[いちごの実生栽培]
https://www.shuminoengei.jp/?m=pc&a=page_r_detail&target_report_id=7914
「あまおう」の実生栽培レポートがあります。
温度や休眠打破の実験もやっています。詳細レポートが特徴です
育て方Labo[イチゴの種まきから収穫までの育て方！栽培時期や病気・害虫の対策など]
https://sodatekata-labo.com/ichigo/
畝づくりや肥料の配合など細かい土壌づくりの解説があります
HOTRI by Green Snap
https://horti.jp/22121
イチゴの水耕栽培を室内やペットボトルで栽培するときの注意点が記述されています
株式会社 いちご研究室
https://strawberry-laboratory.com/cultivation/
プロ向けのいちご水耕栽培、LED栽培が紹介されています
イチゴの育て方 | 家庭菜園 | サントリーフラワーズ
https://www.suntory.co.jp/flower/homegardens/howto/lineup/ichigo.html
苗の販売もしていますが、冬場の管理方法等も記述があります
Plantia（HYPONeX）【イチゴの育て方】｜甘い実をつける方法とは？植えつけ方法https://www.hyponex.co.jp/plantia/study/method/14018
『博士ちゃん』で有名な最年少野菜ソムリエ緒方湊さんの『イチゴの育て方』動画あり
イチゴの作り方｜howto情報 – コメリ
https://www.komeri.com/contents/smt/howto/kitchen_garden/01340.html
こちらも動画つきで情報が伝わりやすく分かりやすく工夫されています
家庭菜園・ベランダ菜園一般
野菜の栽培方法にはどんな種類があるの？ 初心者におすすめの方法は？
https://www.suikou-saibai.net/blog/2017/12/01/519
初心者向きの分かりやすい解説があります。特に『水耕栽培』に詳しいです
野菜･花･果樹･庭木の育て方植物栽培ナビ 野菜の育て方
https://www.sc-engei.co.jp/cultivation/tab/list01/
地植え、鉢植え、種類別の詳しい育て方が記載されています
植物を育てるときの大事なポイント５
https://lovegreen.net/plants/p75297/
植物栽培の基本的かつ重要なポイント5つについての分かりやすい説明があります